トミカリミテッドヴィンテージNEO 日産 Be-1 キャンバストップ

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おなじみトイズキャビンさんの「1/64駐車場コレクション」に乗せて撮影。

 

 特にミニカー収集癖などはなかったのだが、4年ほど前(2018年)、4代目ジムニーが発売された際にその可愛らしさに心惹かれ、ジムニートミカを購入したのをきっかけに、好きな車の3インチミニカーを時々買うようになり、気づけば手元にそこそこの量の素敵なミニカーたちが貯まっていたので、折を見てここに載せていこうかなと思う。

 

 トミカリミテッドヴィンテージNEOのラインナップでは2010年に追加された「日産Be-1」。私がミニカーを集め始めるようになったのは2018年頃からなので、Be-1の代表的なボディカラーと言えるパンプキンイエローのものは市場にはあまり出回っておらず、出ていたとしてもかなりの高額だったこともあり、たまたま割安で出ていたこの白いBe-1を購入した。

 

 この白いボディカラーはネット上で見かけたBe-1のカタログによると「オニオンホワイト」と名付けられているそうだ。ほんの少しベージュがかったこの白いボディカラーは、無印良品の製品の、あのすこしオフホワイトな白を思わせる。

 Be-1が登場した1987年といえば、セゾン文化の影響がまだまだ大きく、またそこから誕生した無印良品が時代の先端のショップとして世間に迎え入れられていた頃だろうから、Be-1のデザインにも、当時の無印良品的なるセンスの影響が含まれていてもおかしくはないだろう、と勝手な想像を働かせる。

 なんにせよ80年代に於けるハイテクへの憧憬を形にしたような、角張ったフォルムの車が多かった中で、思い切り逆張りしたかのようなBe-1のこの丸っこいフォルムや、あえてアナログ的な世界観を想起させるようなキャンバストップの採用は、当時幼心ながらにも実に粋に感じられたものだ。

 

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当時流行のリトラクタブルヘッドライトと真逆を行く、かわいい丸目。ベージュ色のシートとヘッドレストの穴の再現が実に嬉しい(机の上が汚くてすみません)。そっけないホイール、取ってつけたかのようなわざとらしい前後のバンパー、全てがあざとくも愛おしい。

 

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リアゲートにはトランクバッグ! なんといいますか、世界観を演出するパーツにしても少々やりすぎな気もしますけど、車全体がレトロモダンな世界観をやるために振り切った造りなので、このトランクバッグにもむしろ「ですよね!」と納得できてしまうパワーがある気がします。大きくラウンドしたリアウィンドウも実にかわいい。キャンバストップ表面のテクスチャは、固いプラスチックをいかに柔らかく見せるかという挑戦への想いを感じますね。


 ミニカーとしての出来栄えについては、特段文句なし。トミカリミテッドヴィンテージNEOは、どれも塗装や部品の取り付けがとても丁寧な印象がある。反面、「この部分は妙にこだわりました!…代わりにここはちょっと雑になっちゃいましたけどエヘヘ」みたいな部分もあまり感じられず、優等生だけどやや個性が薄いというのが個人的な印象。買ってまず間違いない仕上がりを見せてくれるブランドではある。

 というか仕上がりのクオリティとかとは別に、ラインナップされている車種の部分で、十二分にトミカリミテッドヴィンテージNEOらしさを出しているとも思える。Be-1の1/64スケールミニカーなんて、あんまり他メーカーでは見ませんしね!

 唯一、はっきりとした不満点としては、トミカという名前を背負っているからこそのこだわりなのか、トミカリミテッドヴィンテージNEOの製品に於いてドアミラーが度々省かれているのは、どう見ても大人向けの価格帯のミニカーブランドとしては如何なものでしょうか……。こんなん子供に触らせませんから! お願いしますよ、トミーテックさん。

 

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